今年の皐月賞馬とダービー馬を早くも占う。現時点で識者5人が挙げた最有力候補とは? (2ページ目)

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坂本達洋記者(スポーツ報知)

◆皐月賞=ソールオリエンス(牡3歳/父キタサンブラック)
◆ダービー=ダノンザタイガー

 ソールオリエンスは、昨秋の東京で新馬(11月13日/芝1800m)勝ちを決めて、まだキャリアは1戦1勝ですが、手塚貴久調教師がホープフルSで3着と好走した僚馬キングズレインに、勝るとも劣らない期待と評価を寄せている素質馬です。デビューへの第一関門となるゲート試験に合格した9月頃、手塚調教師から『これは走るよ』と耳打ちされて、オッと思いましたね。

 馬っぷりのいいキタサンブラック産駒で、調教の動きなども上々。ギアの上がり方や反応など、メリハリの利いた走りには惚れ惚れします。今年はGIII京成杯(1月15日/中山・芝2000m)から始動する予定ですが、陣営が『クラシックに乗せたいと思わせる馬』と語っているように、その軌道に乗ってくれることを期待しています。

 ダノンザタイガーはデビュー当初は緩さが目立ちましたが、着実に成長していて、管理する国枝栄調教師も『よくなってきている』と手応えを口にしています。試金石と見られていた前走の東スポ杯2歳Sでは、直線で大外から鋭い伸び脚を見せて、勝ち馬にクビ差まで迫る2着と奮闘。中身の濃い内容で、やはり持っているエンジンがすばらしいことを再確認できました。

 共同通信杯から始動する予定ですが、いかにも東京向きなタイプ。国枝厩舎悲願の牡馬クラシックVを叶えてくれる馬だと見込んでいます。


小田哲也記者(スポーツニッポン)

◆皐月賞=ドゥラエレーデ(牡3歳/父ドゥラメンテ)
◆ダービー=フリームファクシ(牡3歳/父ルーラーシップ)

 ドゥラエレーデは、ホープフルSを制覇。その勝利については、展開とか、イン有利の馬場の恩恵などによるものだとフロック視されていますが、皐月賞向きの馬格とパワーを備えています。

 よくよく考えれば、4着に敗れた東スポ杯2歳Sのレースぶりも悪くありませんでした。そこで勝ったガストリックや3着ハーツコンチェルトとの差もそこまでなかったわけですから、ホープフルSにおける人気のなさ(14番人気)は不思議だったと思います。

 有馬記念を勝っているサトノダイヤモンドの近親ですし、現状皐月賞ではこの馬がぴったりハマると見ています。

 フリームファクシは、デビュー戦(2着)ではミッキーカプチーノ相手に負けてしまいましたが、競馬の内容は悪くなく、素質の高さを感じさせるものがありました。その証拠に、そのあとは2連勝。2勝目を挙げた新年初日の1勝クラス(1月5日/中京・芝2000m)も好メンバー相手に完勝しました。

 半姉が秋華賞馬で海外GIも勝っているディアドラですから、成長力も期待できます。ハービンジャー産駒のディアドラから、父はルーラーシップに代わっていますが、ここにきて後肢の踏ん張りも利いてきて、いい意味でルーラーシップ産駒らしくなく、今からダービーが楽しみです。

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