阪神JFは両極端な一戦。「荒れる」ことを期待するなら、人気の盲点となる実力馬2頭を押さえるべし (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

阪神JFでの一発が期待されるブトンドール阪神JFでの一発が期待されるブトンドールこの記事に関連する写真を見る しかし、その前走も"負けて強し"の内容でした。当時の阪神・芝はインの先行馬が残る極端な前残り傾向で、現にファンタジーSでも逃げた馬が勝利を挙げています。そんななか、後方から大外を猛追しての2着には価値があります。

 そして何より、同馬は古馬顔負けの身体能力が光ります。今週の坂路の追い切りでも、ラスト1ハロンで11秒5のタイムをマークしましたが、古馬を含めてこの日、最速の数字でした。

 管理する池添学調教師は、『腹をくくって、タメるだけタメて(最後に)どれだけ伸びてくるか』と、今回も直線勝負にかける構えです。前走を見ても、折り合いに苦労することはなさそうですし、展開次第で追い込みが届く可能性は十分にあります」

 太田記者が推すもう1頭も、重賞勝ちがありながら人気の盲点となりそうな馬だ。

キタウイング(牝2歳)です。未勝利勝ちからの連闘で、GIII新潟2歳S(8月28日/新潟・芝1600m)を快勝。そのパフォーマンスからすると、下馬評が低すぎるように感じます。

 2連勝はともにメンバー最速の上がりをマークして、スローペースを差し切る優秀な内容でした。決して、フロックではないと思います」

 新潟2歳Sの勝ちタイムは1分35秒9。過去20年のなかでも最も遅いタイムということもあってか、あまり評価されていないキタウイング。だが、今年の新潟開催は後半からかなり馬場が荒れて、時計もかかっていた。そうした状態にあって、上がり33秒0をマーク。その末脚を軽視するのはどうか。

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