天皇賞・秋に挑む3歳馬3頭の評価はいかに。古馬の壁を打ち破って頂点に立てるほどの存在なのか?

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 昨年は、エフフォーリア、コントレイル、グランアレグリアの"3強"対決で盛り上がったGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)。10月30日に行なわれる今年のレースもまた、豪華メンバーが顔をそろえ、戦前から昨年にも劣らぬ盛り上がりを見せている。

 そのなかで、とりわけ注目を集めているのが、3頭の3歳馬だ。

 GI皐月賞(4月17日/中山・芝2000m)、GI日本ダービー(5月29日/東京・芝2400m)といずれも2着と奮闘したイクイノックス(牡3歳)に、皐月賞馬のジオグリフ(牡3歳)、そして皐月賞、ダービーともに4着ながら、ダービーでは1番人気に推されたダノンベルーガ(牡3歳)である。3頭とも、素質、実力において、世代トップレベルにあると言っていいだろう。

 この3歳馬3頭が、昨年のダービー馬シャフリヤール(牡4歳)をはじめ、ジャックドール(牡4歳)、パンサラッサ(牡5歳)、ポタジェ(牡5歳)ら、古馬一線級相手にどんなレースを見せるのか。

 通用するのか、跳ね返されるのか。あるいは、勝ち負けになるとすれば、その可能性が高いのはどの馬なのか――そういった点が、競馬ファン、さらには関係者の間で大いに話題となっている。

天皇賞・秋参戦で注目を集める3歳馬。写真は皐月賞1着のジオグリフ(手前)と2着イクイノックス天皇賞・秋参戦で注目を集める3歳馬。写真は皐月賞1着のジオグリフ(手前)と2着イクイノックスこの記事に関連する写真を見る 実際のところ、注目の3歳馬3頭は古馬相手にも通用するのかどうか。関西の競馬専門紙記者はこう見ている。

「一昨年はアーモンドアイやクロノジェネシス、昨年はコントレイルやグランアレグリアなど、古馬勢の中心には"歴史的"とも言われる強い馬たちが存在していました。それらに比べると、今年の古馬勢はそこまでのレベルにはないでしょう。3歳馬にもチャンスは十分にあるし、上位独占もあるのではないか、と思っています」

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