フィエールマンの全妹、エクランドールは「兄と同じく、いい乗り味」

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2020年版)
第23回:エクランドール

 今年も数多くの良血馬がデビューし、すでに今後に向けて注目度が高まっている馬もいるが、これから初陣を迎える馬の中にも注目の血統馬がまだいる。

 美浦トレセンの手塚貴久厩舎に所属するエクランドール(牝2歳/父ディープインパクト)も、その1頭である。

海外GI馬リュヌドールを母に持つ、エクランドール海外GI馬リュヌドールを母に持つ、エクランドール 同馬の母は、フランス生まれのリュヌドール。欧州各地で活躍し、イタリアのGIリディアテシオ賞(芝2000m)を含めて、重賞3勝の実績を残している。2004年のGIジャパンC(東京・芝2400m)にも参戦しているが、結果は7着だった。

 リュヌドールは繁殖馬となってからも、活躍馬を次々に送り出している。そのうち、日本で生まれた代表産駒と言えば、現在もトップクラスで奮闘しているフィエールマン(牡5歳/父ディープインパクト)だ。

 3歳の1月と、やや遅めのデビューとなった同馬。その分、春のクラシックには間に合わず、新馬、500万下(現2勝クラス)と連勝したあとは、約2カ月半の休養を経て、7月のGIIIラジオNIKKEI賞(福島・芝1800m)に臨んだ。

 同レースでは惜しくも2着に終わったが、再び休養に入って、果敢にGI菊花賞(京都・芝3000m)に挑戦。およそ3カ月半の休み明けと、過去に例のないローテーションで臨んだが、見事に勝利を飾って最後の一冠を手にした。

 古馬になってからも、長距離GIで絶対的な強さを披露。4歳、5歳とGI天皇賞・春(京都・芝3200m)で連覇を遂げて、GI通算3勝をマークしている。

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