GI6勝の女傑、あのブエナビスタの初仔が今年、ついにデビュー

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2016年版)
第2回:コロナシオン

 2008年から2011年にかけてGI6勝を積み重ねて、「名牝」としての確固たる地位を築いたブエナビスタ。牝馬限定のGI(阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞、オークス、ヴィクトリアマイル)でケタ違いの強さを見せただけでなく、牡馬混合のGIでも高いパフォーマンスを披露。2度の勝利を飾った(天皇賞・秋、ジャパンカップ)。負けたレースでもほぼ上位争いを演じて、まさしくその時代の頂点を極める存在だった。

 その偉大なる女傑がターフから去って4年半。繁殖牝馬となった彼女の初仔が今年、デビューを迎えようとしている。2014年2月3日に生まれ、コロナシオン(牝2歳/父キングカメハメハ)と名づけられた牝馬である。

大きな注目を集めているブエナビスタの初仔コロナシオン大きな注目を集めているブエナビスタの初仔コロナシオン 母が母だけに、生まれたときからニュースになるなど、多大な注目を集めてきた同馬。デビュー前の育成では、どんな様子だったのだろうか。担当したノーザンファーム早来(北海道)の村上隆博氏は、4月の時点でこう話していた。

「(デビューの年を迎えて)注目が集まる1頭ですよね。育成をする中では、徐々に体に幅が出てきて、筋肉のつき方もしっかりしてきました。そうして、シルエットがだいぶ母に似てきたように思います。動きも柔らかくていいです。(デビューが)楽しみですね」

 母にシルエットが似てきたというコロナシオンだが、育成の進め方についても、母の辿(たど)った過程を歩んでいるという。村上氏が続ける。

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