オークスで姉たちの雪辱を。先行策が光るエンジェルフェイス (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 当のエンジェルフェイスは、昨年12月にデビュー。初戦は3着、2戦目も2着と惜敗が続いた。それでも、好スタートから先行するセンスのいいレースぶりは光っていて、3戦目の3歳未勝利(2月27日/阪神・芝1800m)では鮮やかな逃げ切り勝ちを収めた。

 すると、続く4戦目にはGIIIフラワーC(3月21日/中山・芝1800m)に臨んだ。いきなりの重賞挑戦となったが、ここでも好スタートから先手を奪うと、最後まで後続を寄せつけず、逃げ切って快勝。姉2頭に続く重賞タイトルを手にして、オークスへの出走を確定させた。

 エンジェルフェイスを管理するのは、藤原英昭厩舎(栗東トレセン/滋賀県)。フラワーCからオークスへと直行する同馬について、陣営のトーンは上がっているという。関西競馬専門紙のトラックマンが伝える。

「フラワーCのあとは、放牧に出さずに厩舎で調整してきました。その経過がいいのか、調教師からも『折り合いがよくなってきたし、体もしっかりしてきた』と、前向きなコメントが聞かれます。『オークスに右肩上がりで出せるように調整しているが、ここまではすこぶる順調』とのことですね。腕利きの藤原調教師がこう言うのですから、よっぽど状態はいいのでしょう」

 藤原調教師は、過去に『最高勝率調教師賞』を3度獲得している名トレーナー。GI常連厩舎で、そこから威勢のいいコメントが出てくるのであれば、楽しみは広がる一方だ。

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