上がり馬ロッテンマイヤー。オークスでこそ騒ぐ「名家の血」 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 このレースでは、昨年の2歳女王であるメジャーエンブレムが5馬身差の圧勝劇を演じたが、ロッテンマイヤーも中団からきっちりと伸びて3着を確保。レコード決着となる中、2戦目とは思えない底力を見せた。

 3戦目として臨んだのは、桜花賞当日に行なわれたオープン特別の忘れな草賞(4月10日/阪神・芝2000m)。クラシック第1弾の舞台には立てなかったものの、のちのライバルたちがしのぎを削る前に、秘めた能力を存分に見せつけた。好スタートから先手を奪ってペースを握ると、最後もきっちり伸び切って快勝。賞金を加算して次なる大舞台への切符を手にした。

 骨折というアクシデントでデビューが遅れながら、無事クラシックへと駒を進めることができたロッテンマイヤー。管理する池添学厩舎(栗東トレセン/滋賀県)でも、その頼もしさに目を見張っているという。関西競馬専門誌のトラックマンが様子を伝える。

「陣営としては、ロッテンマイヤーは骨折の経験があるので、『無理してクラシックに合わせることなく、一戦、一戦、大事にゆっくりと使ってきた』とのこと。それでいて、最終的に『クラシック(路線)に乗れたのは大きい』と感心していましたね。能力がないとできないことですからね。加えて、『忘れな草賞では見違えるような馬体になっていたし、レース内容も使うごとによくなっている』と、その成長ぶりには目を細めていました」

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