【競馬】ミッキークイーンは第2のジェンティルドンナになれるのか? (3ページ目)

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki   村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 3歳牝馬に限らず、ジャパンカップでは牝馬の活躍が目立つ。2009年にウオッカ(5歳)が日本の牝馬として初めて勝利して以降、最近6年間で4回勝利。2010年はブエナビスタ(4歳)が1位入線から2着に降着になっているので、実際は牝馬が5回も先頭でゴールを駆け抜けている。上記のデータも併せ、牝馬が強くなった近年の傾向を裏付ける事実だ。

 加えて、同年の秋華賞勝ち馬の成績がいい。1996年のファビラスラフインはシングスピールのハナ差2着、2009年レッドディザイアはウオッカから0.2秒差の3着、そして2012年のジェンティルドンナは前年の3冠馬オルフェーヴルを下して、初の3歳牝馬による勝利を飾っている。秋華賞に加え、ジェンティルドンナ同様にオークスも勝っているミッキークイーンには心強いデータである。

 また、条件を“ディープインパクト産駒の3歳牝馬”に限ると、ジェンティルドンナ、デニムアンドルビー、ハープスターの3頭が出走。秋の大目標を凱旋門賞に置き、海外遠征からの帰国初戦だったハープスターは5着と敗れたが、秋4戦目、中1週の強行軍だったデニムアンドルビーはジェンティルドンナにハナ差の2着に好走した。ディープインパクトは牡馬相手にも怯まない牝馬の一流馬を多く出しており、ミッキークイーンもこれに続く可能性は十分だ。過去のディープインパクト産駒の3歳牝馬の中では、臨戦過程と過去の実績はジェンティルドンナに次ぐものである。

 上記の比較、内容から、ミッキークイーン好走の可能性は極めて高い。消す材料はほとんど見当たらないし、たとえ人気でもおさえておくべき馬だろう。

競馬記事一覧>

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る