M・デムーロが語るドゥラメンテ「今まで乗った中で一番強い」 (3ページ目)

  • 新山藍朗●構成 text by Niiyama Airo

――夏競馬の活躍ぶりもすごかったのですが、春競馬でも素晴らしい成績を残しています。最も強く印象に残っているのは、やはり牡馬クラシックです。ドゥラメンテ(牡3歳)とのコンビで、皐月賞(4月19日/中山・芝2000m)、日本ダービー(5月31日/東京・芝2400m)の二冠を達成しました。まずは、同馬についての印象を聞かせてください。

「ボク、騎手になって22年が経つけど、日本も、海外も含めて、これまでに乗った馬の中で一番強いのが、ドゥラメンテ」

――特に皐月賞での、最後の直線の弾け方がすごかった。一度、外によれながらも強襲。あれほどの脚は、見たことがありません。実際に騎乗されていて、その感触はいかがでしたか。

「最後の直線に入って前を見たら、(先に抜け出した2番人気の)リアルスティール(牡3歳)は8馬身も先にいた。直線の短い中山では、そこからどんなにがんばっても2着か、3着がいいところだよ。皐月賞、すごく勝ちたかったけど、『今日はダメかな』って思いましたね。でも、外に出して前を向くと、そこからすごい瞬発力だった。『えッ? 勝つの?』って感じで、そのまま突き抜けてくれた。外によれたときはすごくびっくりしたし、怖かったけど(笑)、勝てて本当にうれしかった」

――ゴール手前では何度も頭を振っていました。

「アンビリーバブル! 信じられな~い! という気持ちだった」

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