【競馬】ドゥラメンテは、ディープ&オルフェを超える「器」か (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 ライバルとも言える他の厩舎から、ドゥラメンテをそこまで絶賛する声が上がったことには、木南記者も驚いたという。

「その調教師の方は皐月賞も現場で見ていて、レース直後にそんな話をするなら、まだわかるんです。でもその方は、レースからある程度時間が経ったあと、改めてレースを見直して、冷静に振り返ったうえでそう話したんです。つまり、現場の専門家が(ドゥラメンテは)相当な"器"であると感じていることは間違いないですね」

 さらに最近、ドゥラメンテの関係者が「オルフェーヴル級」と評する記事がスポーツ紙を賑わした。トレセン内外では、すでに歴史的な"怪物"クラスの評価がなされていることは疑いようがない。木南氏が続ける。

「確かにドゥラメンテは、デビューからこれまで5戦して、すべてのレースで出走メンバー中、最速の上がりタイムを記録しています。これは、ディープインパクトと同じで、オルフェーヴルを上回るものです」

 しかも皐月賞に限れば、勝ち時計(1分58秒2)は史上2番目の速さ(1位は2013年のロゴタイプ。1分58秒0)で、上がりタイム(3ハロン=33秒9)とともに、ディープインパクトの記録(1分59秒2。上がり34秒0)を上回っている。馬場、展開などレースの条件が違うとはいえ、現時点での能力は、競馬界屈指のスターホースに勝るとも劣らないと言っても過言ではないだろう。

 実際、JRAが発表した重賞・オープン特別競走のレーティング(能力を指数評価したもの)において、ドゥラメンテは皐月賞で過去最高の119ポンドを獲得。118ポンドを記録したディープインパクトとオルフェーヴルを上回った。

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