【競馬】皐月賞、流れは完全にドゥラメンテに向いている (3ページ目)

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 競馬は無敗で居続けることは困難であり、負けることによって課題が見えて、プラスに働くケースも多い。無敗の大本命馬ルージュバックが敗れ、5戦1勝のレッツゴードンキが勝った今年の桜花賞はまさにその典型的なレース。それをなぞれば、共同通信杯の敗戦は意味あるものだったと言えるだろう。

 そして、当初は賞金不足で出走不可能に思われた皐月賞も、賞金上位馬の回避で出走が叶い、鞍上にもミルコ・デムーロ騎手を確保。流れは完全にドゥラメンテに向いている。

 前述のように血統的なジンクスはあるが、競馬の歴史の中で、さまざまなジンクスが破られ、その常識はたびたび塗り替えられてきた。ドゥラメンテの持つジンクスなど、過去のそれらに比べれば小さいものだろう。ドゥラメンテが、父キングカメハメハの、そしてパロクサイド牝系の呪縛を解き、新たな歴史を作り出すことが出来るか、注目したい。

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