【競馬】優秀な母エリモピクシーが送り出す、期待の牝馬

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局
第16回:レッドベルダ

 一頭の母馬の繁殖生活において、産駒から2頭の活躍馬が出ることは決して珍しくない。しかし、いくら繁殖牝馬として優れているとはいえ、3頭、4頭......と、重賞レースで活躍するような馬を輩出し続けることは稀(まれ)なこと。

 そうした状況にあって、デビューする子どもが軒並み重賞レースで奮闘している、優秀な繁殖牝馬がいる。1998年生まれのエリモピクシー(父ダンシングブレーヴ)である。

 エリモピクシーの産駒で、これまでにデビューしたのは4頭。初仔のリディル(牡/父アグネスタキオン)は、重賞2勝(デイリー杯2歳S、スワンS)を含めて通算5勝の成績を残した。2番仔のクラレント(牡5歳/父ダンスインザダーク)にいたっては、これまでになんと重賞を6勝。今夏にも、関屋記念と京成杯オータムハンデと、芝1600mのGIIIを連勝した(その他の重賞勝利は、デイリー杯2歳S、富士S、東京新聞杯、エプソムC)。

 さらに、3番仔のレッドアリオン(牡4歳/父アグネスタキオン)と、4番仔のサトノルパン(牡3歳/父ディープインパクト)も、重賞レースで2着と好走。GIのNHKマイルC(東京・芝1600m)では、高い支持を得ていた(レッドアリオン=3番人気4着。サトノルパン=4番人気9着)。

 いまだGIのタイトルこそ手にしていないものの、すべての産駒がオープン馬にまで出世。短距離、マイルの重賞レースでは、常に話題を集める存在となってきた。

兄たちと同様、重賞戦線での活躍が期待されるレッドベルダ。兄たちと同様、重賞戦線での活躍が期待されるレッドベルダ。 そんな偉大なる母エリモピクシーの産駒が、今年の2歳馬の中にもいる。まもなくデビューを迎える、栗東(滋賀県)・安田隆行厩舎に所属するレッドベルダ(牝2歳/父ディープインパクト)だ。

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