【競馬】フローラS、「大物感」漂うイサベルが突き抜ける!

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 牝馬、牡馬クラシックの第1弾、桜花賞(4月13日/阪神・芝1600m)と皐月賞(4月20日/中山・芝2000m)が終わりました。桜花賞では、昨夏の新潟2歳S(2013年8月25日/新潟・芝1600m)で衝撃的な勝利を収め、「世代№1」と称されたハープスターが一冠目を獲得。そして皐月賞では、その新潟2歳でハープスターに子ども扱いにされたイスラボニータ(牡3歳)が勝利し、依然としてハープスターの地位が揺るがぬ結果となりましたね。

 次走の優駿牝馬(オークス。5月25日/東京・芝2400m)でも、ハープスターが最有力馬であることは間違いありません。唯一ハープスターに肉薄したレッドリヴェールが日本ダービー(6月1日/東京・芝2400m)に回るようなら、ますます絶対的な存在と言えるでしょうね。

 一転、次位争いは熾烈です。桜花賞3着のヌーヴォレコルト(牝3歳)以下はまさに混戦で、再び同じ条件でレースをやったとしたら、違う結果になるのではないでしょうか。そういう意味でも、注目されるのは、オークストライアルのフローラS(4月27日/東京・芝2000m)。新たな次位候補が登場するのか、必見です。

 まずマークすべきは、人気の中心になると思われる、マジックタイム(牝3歳)です。クイーンC2着(2月18日/東京・芝1600m)で賞金を加算しながら、桜花賞を回避。トライアルから本番へ、というローテーションを選んできました。

 それは、おそらく新潟、東京コースで好走している左回り巧者であること、昨年暮れの阪神ジュベナイルフィリーズ(12月8日/阪神・芝1600m)で6着という結果に終わったこと、さらに前走後の反動などを加味しての判断でしょう。そしてまた、本番のオークスではハープスターがいることを思えば、トライアルとはいえ、ここが"勝負"と考えているのではないでしょうか。

 ただ気になるのは、前走のクイーンCで歯が立たなかったフォーエバーモア(牝3歳)が、桜花賞で8着と沈んで案外だったこと。いろいろと敗因はあると思いますが、結果としてクイーンCのレベルが低かった可能性があり、過剰な人気を背負うほどの存在か、というと疑問がありますね。有力馬ですが、そこまで高い評価はまだできません。

 桜花賞をパスした馬と言えば、もう一頭、マイネグレヴィル(牝3歳)がいます。昨夏の札幌2歳S(2013年8月31日/函館・芝1800m)でレッドリヴェールにクビ差の2着と好走。その後も、牡馬相手のオープンレースで奮闘し、前走のフラワーC(3月21日/中山・芝1800m)では2着という結果を残しました。それも、自ら勝ちにいく競馬を見せてのものですから、価値のある2着でした。

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