【競馬】偉大なる女神・鈴木淑子が語る「心を打たれた春の3歳牝馬」

  • 河合力●構成 text by Kawai Chikara
  • photo by Nikkan sports

ドラマチック春競馬(7)

競馬キャスター、コメンテーターとして幾多の名レースを見てきた鈴木淑子氏。競馬中継の番組司会をきっかけに大の競馬好きとなった彼女に、春クラシックにおける「思い出の名馬」について語ってもらった。

 私が競馬と関わり始めたのは、1983年の3月。フジテレビが放送する競馬中継の司会をすることになったのがきっかけでした。今でこそ、日々サラブレッドを追い続けている私ですが(笑)、その頃はまったく競馬の知識がない状態。レースを見ながら、いろいろなことを学んでいく毎日でしたね。

大激戦となった1983年のオークス。勝ったのはゼッケン5番のダイナカール。大激戦となった1983年のオークス。勝ったのはゼッケン5番のダイナカール。 それから今日に至るまで、春のクラシックでは多くのドラマを目の当たりにしてきました。そのなかでも、私にとって印象深いのは、やはり競馬歴のスタートとなった、1983年のクラシックなんです。

 1983年のクラシックは、なんといってもミスターシービーの三冠(皐月賞、ダービー、菊花賞)制覇に沸きました。シンザン以来、19年ぶりとなった偉業達成を見られたことや、初めて司会をした日にミスターシービーが弥生賞を勝ったことなどから、今も忘れられない一頭です。

 そしてもう一頭、その年のクラシックで記憶に残っている馬がいます。それは、同年のオークス(東京・芝2400m)を勝った牝馬のダイナカールです。

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