【競馬】大阪杯、ショウナンマイティが「3強」の牙城を崩す (2ページ目)

 昨年の牝馬GIを3勝したメイショウマンボ(牝4歳)も無視できない一頭です。桜花賞(2013年4月7日/阪神・芝1600m)ではレースの流れに乗れず、10着と大敗を喫しましたが、オークス(5月19日/東京・芝2400m)、秋華賞(10月13日/京都・芝2000m)、そして古馬混合GIのエリザベス女王杯(11月10日/京都・芝2200)と、正攻法の"横綱競馬"で快勝。この世代の牝馬では、抜けた存在でしたね。

 今回は、牡馬との力差がカギになりますが、同世代のデニムアンドルビー(牝4歳)が、ジャパンカップ(11月24日/東京・芝2400m)で勝ったジェンティルドンナ(牝5歳)に際どく迫る2着でした。メイショウマンボは、そのデニムアンドルビーをオークス(3着)、秋華賞(4着)、エリザベス女王杯(5着)で退けています。その比較で言えば、五分以上の評価はできます。が、ジャパンカップのデニムアンドルビーは、さまざまな要素が噛み合って、うまくはまった感がありました。ゆえに、その結果だけを受けて、メイショウマンボも牡馬相手に通用する、という判断はできません。

 ともあれ、メイショウマンボにとっては、ここが試金石となるのは間違いないでしょう。ぜひ好勝負を演じて、このあとも牡馬混合の一線級路線を歩んでいってほしいです。

一瞬の決め手が光るショウナンマイティ。一瞬の決め手が光るショウナンマイティ。 これら強力な3頭が相手となると、穴馬探しは困難を極めます。それでも、状態さえ戻っていれば、3頭を凌ぐ決め手の持ち主がいます。昨年の大阪杯で、オルフェーヴルに急追したショウナンマイティ(牡6歳)です。同馬を今回の「ヒモ穴馬」に取り上げたいと思います。

 ショウナンマイティはこれまで、マイル(1600m)戦から中距離戦までいろいろな条件を試していますが、今回の阪神・芝2000m内回りというコースはぴったりだと思います。たぶん、この馬のパフォーマンスを最大限に発揮できる舞台ではないでしょうか。

 強烈な末脚が武器ですから、一見、直線の長い東京や阪神や京都の外回りコースが合いそうに見えます。しかし、その鋭い決め脚が炸裂するのは一瞬です。つまり、直線の短いコースで、一気に脚を使って勝負をかけるほうが、この馬には合っていると思います。実際、3勝目を挙げたのは札幌の小回りコース(芝2000m)で、4勝目が一昨年の大阪杯でした。

 また、その瞬間的な決め脚を最大限に生かすには、さばく馬の頭数が少なければ少ないほうがいいでしょう。8頭の争いとなる今回は申し分ありません。それに、頭数が少ないと道中のペースが落ち着きやすく、直線の決め手勝負になりがちです。まさにショウナンマイティにとって好条件がそろった今回、強力3頭をまとめて負かしても不思議ではありません。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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