【競馬】高松宮記念、期待は「モノが違う」レディオブオペラの逆襲 (2ページ目)

 前哨戦のシルクロードS(2月2日/京都・芝1200m)を圧勝したストレイトガール(牝5歳)も、注目すべき一頭です。

 昨夏、函館の滞在競馬で4連勝して頭角を現した同馬は、輸送のある競馬場でも同様の結果を出せるのかが不安視されていました。しかし昨年末の尾張S(12月8日/中京・芝1200m)を完勝し、難なく課題をクリア。完全に本格化しました。

 そのまま、前走のシルクロードSでも圧巻の走りを披露。どんなペース、どんな競馬にでも対応でき、どこからでも鋭い決め手を繰り出せる力があることを示しました。鞍上もロードカナロアの主戦だった岩田康誠騎手が務め、「ポスト・ロードカナロア」に最も近い存在と言えるかもしれませんね。

 もう一頭、気になる馬がいます。阪急杯(3月2日/阪神・芝1400m)を勝ったコパノリチャード(牡4歳)です。

 昨秋に復帰して以降、逃げて結果を出している同馬は、何が何でも前に行きたいところでしょう。ただ今回、鞍上を務めるのは、M・デムーロ騎手です。そうすると、無理に逃げる競馬はしない可能性があります。

 というのは、かつてコパノリチャードは、アーリントンC(2013年2月23日/阪神・芝1600m)で番手(逃げ馬のあと)につけて快勝しました。その際、手綱をとっていたのは、W・ビュイック騎手でした。つまり、同様に当たりの柔らかい外国人騎手、M・デムーロ騎手ならば、同じ芸当ができるのではないかと思っています。

高松宮記念で巻き返しを狙うレディオブオペラ。高松宮記念で巻き返しを狙うレディオブオペラ。 さて、今回の「ヒモ穴馬」ですが、昨年8月にデビューし、わずか半年でGIの舞台まで駆け上がってきた、レディオブオペラ(牝4歳)を取り上げたいと思います。

 前走のシルクロードSは、ストレイトガールに2馬身半差をつけられての2着。見た目には完敗のレースでした。その分、人気は落とすでしょうが、レディオブオペラのことは、シルクロードSの際にも触れたとおり(2月1日配信「シルクロードS、注目は『ポスト・ロードカナロア』争い」)、デビュー当時から「モノが違う」という噂があって、注目して見てきました。前走の敗戦だけで見限るわけにはいきません。

 重賞初挑戦となった前走のシルクロードSでは、なぜか大きく体重を減らしていました(マイナス14kg)。牝馬ですから、これはレースにかなり影響していたと思います。今回はそれから中7週と、たっぷり時間があったので、体の状態を整えて、体重もおそらく戻っていることでしょう。

 また、前走で勝っていたら、おそらく1番人気になって、他の陣営のマークも厳しかったと思います。しかし負けたことで人気も落ちて、他陣営の目が他の馬にいく分、競馬はしやすくなるのではないでしょうか。

 シルクロードSでは敗れましたが、「ポスト・ロードカナロア」の座をかけたストレイトガールとの勝負づけは、まだついていないと思っています。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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