【競馬】京成杯は「大器」アデイインザライフが突き抜ける!? (3ページ目)

 デビュー戦(新馬戦。12月22日/中山・芝2000m)は、昨年末の有馬記念が開催された日でした。馬体重が550kgほどの大型馬ですから、「結果が出るのは、レースを1回使ってからかな」と思っていたのですが、そんな心配をよそに圧巻のレースぶりで勝利を飾りました。

 2枠3番のゲートからスタートすると、外の馬に寄せられて内に押しやられ、仕方がなく後方からの競馬となりました。普通、新馬戦でこういった“トラブル”があると、その後、馬が落ち着いてレースに集中できずに惨敗してしまうことが多くあります。

 しかしアデイインザライフは、そんなトラブルにはまったく動じないで、まるで古馬のように折り合って快走。向こう正面で外に出されると、3コーナーから4コーナーにかけて大外をまくっていって、直線では一切追われることなく、突き抜けていきました。追うところなく勝った馬が実際に追って伸びるかは未知数ですが、鞍上の動きを見ると「いつでも弾ける」という手応えを持っているように見えました。

 勝ち時計(2分5秒6)は、同じ日、同じ舞台で行なわれたオープンのホープフルS(2分2秒0)より3秒以上遅かったのですが、アデイインザライフが記録した上がり3ハロン(600m)の数字は驚異的でした。35秒3と、出走馬唯一の35秒台でした(次位が36秒0)。それも、大外を回っていること、目いっぱい追われていないこと、さらに大型馬のデビュー戦ということを踏まえれば、次元が違うと言わざるを得ません。

 超大型馬の2戦目というだけで、上積みは十分です。まして、新馬勝ちした舞台で、鞍上も名手です。期待は膨らむばかりですね。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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