【競馬】京成杯は「大器」アデイインザライフが突き抜ける!?

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 正月競馬はこれまで2週連続で月曜開催があったため、トレセンの調整も変則的になっていました。ただでさえ仕上げが難しい厳寒期において、変則開催による変則的な調教、調整はやはり難しいのでしょう、前週も月曜日のレースは荒れに荒れていました。東西合わせて24レース中、実に11レースで3連単が1000倍以上の配当となり、そのうち6レースで3000倍以上の高配当となりました。さらにその中には、100円が、233万7970円(中山9R)、390万290円(中山7R)にもなる、ミリオン馬券までありましたね。

 さて、年明け3週目からは通常の土日開催に戻ります。そして、日曜日には東西で注目の重賞が行なわれますが、前回のシンザン記念に続いて、今回もクラシックの行方を占う3歳重賞、京成杯(1月19日/中山・芝2000m)を取り上げたいと思います。

 牡馬クラシック第1弾の皐月賞と同じ舞台で行なわれる京成杯ですが、寒さの厳しい時期に開催されることもあって、ひと昔前までは出走頭数がそろわないこともありました。それが最近では、トレセン近隣の牧場施設が良くなってきたこともあってか、頭数もそろい、有力馬も参戦するようになりましたね。今年も、今後が楽しみな馬が顔をそろえ、シンザン記念以上に注目すべきレースだと思います。

 まず、クローズアップすべきは、プレイアンドリアル(牡3歳)でしょう。昨年の東京スポーツ杯2歳S(以下、東スポ杯。11月16日/東京・芝1800m)では、センス抜群の競馬を披露。勝ちに等しい2着と、その素質の高さを見せました。

 ところが、前走の朝日杯フューチュリティS(12月15日/中山・芝1600m)では、外枠(7枠13番)だったこともあってか、馬群の外目をかかり気味に追走し、終(しま)いの伸びが甘くなって7着に敗れました。それにしてもなぜ、そんな折り合いを欠くような競馬になってしまったのか。そもそも東スポ杯のときまでは、地方競馬の北海道・門別所属だったのが、前走から関東・川崎所属になった影響なのか。はたまた、GIというプレッシャーで仕上げ過ぎてしまったからなのか......。

 理由はいろいろと考えられますが、あれからわずか1カ月あまりで、あの走りがガラッと一変するとは思えません。能力があることは間違いないのですが、前にうまく壁を作って、脚を溜めるような競馬をしないと、今回も厳しいでしょうね。あの気性をうまくコントロールできるかどうか、勝敗のカギはそこにあると思います。

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