金田久美子「ダサい自分のままで終わりたくなかった」。11年ぶりの優勝を遂げた復活劇の舞台裏 (4ページ目)

  • 古屋雅章●取材・構成 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Images

――パワーアップからコンディショニング重視のトレーニングに変えたことがよかったわけですね。

「はい、そう思います。2022年シーズンは大きなケガもなくやれたので。

 実は、腰痛は2020年ぐらいがピークで、メチャクチャ痛くて『いつまでゴルフができるのかな』と思ってしまうぐらいの状態でした。それに比べると、2022年はすごく状態がよかった。腰はまだ痛いには痛いんですけど、ゴルフができているので、当時とは全然違いますね」

――30歳を越えて、年齢を感じることはありますか。

「まあ、はい、ありますね。連戦になると、疲れちゃいますから。以前は、試合が終わったあとでも、ご飯を食べに行ったり、何かできたんですけど、今はもうしないですね。試合が終わったら、とりあえず家に帰って寝る。翌日の月曜日にはトレーニングをして、ご飯を食べて寝て......ではないけど、とにかく試合後の疲れ方が若い頃とは違う気がします」

――今後もツアー生活を長く続けていくためには、何が重要になりますか。

「よく寝て、よく食べることじゃないですか」

――このオフは、どういった点を強化していこうと思っていますか。

「やっぱり体(の強化)、かなぁ~。下半身をもっと強くしたいし、上半身ももっと強くなりたい......って、なんか子どもみたいなこと言ってますね(笑)。でもほんと、体幹も強化したいし、メンタルも強くなりたいし。

 なかでも一番は、下半身ですかね。もっとしっかりさせたいです。(試合中)グラグラしちゃう時がまだあるので。とにかく、一年間を通して変わらない体を作っていきたいと思います」

(つづく)

金田久美子(かねだ・くみこ)
1989年8月14日生まれ。愛知県出身。身長166㎝。血液型A。中学校1年生の時にはプロツアーで予選突破を果たし、その後も数多くのトーナメントでローアマを獲得。「天才少女」として名を馳せた。そして2009年シーズン、プロとしてツアー本格参戦。2011年シーズンにはフジサンケイレディスで念願のツアー初優勝を果たす。以降、勝利からは遠ざかっていたが、2022年シーズンに樋口久子 三菱電機レディスで11年ぶりに2度目の優勝を飾る。若手選手が躍動する女子ツアーだが、完全復活を遂げた今、2023年シーズンでの活躍が大いに期待される。

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