菅沼菜々、川﨑春花、岩井千怜...2022年女子ツアーでもニューヒロインが次々に登場。彼女たちはなぜ飛躍できたのか (5ページ目)

  • 古屋雅章●取材・構成 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Imeges


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2003年7月21日生まれ。神奈川県出身。2022シーズン優勝0回。トップ10入り3回。メルセデスランキング24位。賞金ランキング24位(獲得賞金4987万1507円)。

 アマチュアだった昨年、スタンレーレディスにおいて渋野日向子さんら4人で争ったプレーオフで、佐藤さんがピンに当てたショットがありました。結果的に、ボールが大きくはねて惜敗。あれは、"ショットで勝って順位で負けた"感じでした。

 ですから、その1週間後にプロテストに難なく合格した彼女のことは、私が今季期待する選手のひとりとして強く印象に残っていました。強烈なダウンスイングで、下半身を使ったパワー系のスイングはすばらしく、これは早々に優勝もあるな、と思っていました。

 しかし、前半戦はなかなか結果が出せませんでした。その状況を心配して彼女のプレーを見てみると、どうやら問題はショット巧者が陥るスピンコントロールにある、と思いました。

 これはショットがキレる選手に共通する問題で、いい感じに打てたボールなのに、スピンがかかりすぎてミスになってしまうこと。ドライバーショットでは方向性が乱れたり、アイアンショットではグリーン上で予想以上にスピンバックしてしまったり、といった不運です。そういう意味では今後、スイングスピードのコントロールで折り合いがついてくれば、一気にブレイクするのではないかと思っています。

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