【木村和久連載】ラウンドとは別の癒し。ゴルフ版「男の隠れ家」を探る (2ページ目)
(2)行きつけのショップ
今はゴルフ量販店が全盛で、安く買えるのはうれしいのですが、お店の雰囲気は今ひとつですね。
昔はゴルフショップなるものが青山や広尾あたりにあって、お金持ちがふらっとやって来て、ショップのオーナーや店員さんたちとゴルフ談義に花を咲かせたものでした。
広尾にあった「M」というお店は、関連会社が18ホールのゴルフコースまで持っていましたから、羽振りがよかったですよ。たまに寄ってクラブなどを買っていました。
その際、一番びっくりしたのは、プロレスラーのジャイアント馬場さんが来店された時に遭遇したことです。あんな2mもの身長があって、どんな長いクラブを使うのだろうかと思って、興味津々で見ていました。
あとでショップの支配人に聞いたら、クラブのサイズは市販品と一緒なんだそうです。その話を聞いて、なんか可愛いな、と。大きな体の方が小さいクラブを使っている姿を想像して、「"逆一寸法師"みたいかも」と思ったりして......。実際はどんな感じなのか、ジャイアント馬場さんのショット、見てみたかったなぁ~。
自らの「隠れ家」でゴルフ談義に花を咲かせられる日が早く来るといいですね...。illustration by Hattori Motonobu そんなこんなで、一流のゴルフショップでは、クラブをオーダーして買ったり、ゴルフ場の会員権が購入できたり、お店の仲間と海外ゴルフツアーに行ったりと、古き良き時代のサロン的なたまり場が形成されていたんですな。
まあでも、大手量販店にも試打ブースや工房がありますから、そこに通うのはありかなと思います。
2 / 4