【ゴルフ】韓国代表監督が伝授する「正しいグリップの握り方」

  • 慎 武宏●取材・構成 text by Shin Mukoeng
  • 小内慎司●撮影 photo by Kouchi Shinji

 次は、右手です。まずは右手の手のひらの生命線あたりで左手親指を包み込むように手を添えて、右手の小指を左手人差し指の上にかぶせながら、右手の親指、人差し指、中指、薬指でクリップを握ります(写真⑦)。
写真⑦/右手は左手の親指を包み込むようなイメージ。写真⑦/右手は左手の親指を包み込むようなイメージ。
 注意すべきことは、右手の親指と人差し指の間が大きく開かないようにすること(写真⑧)。イメージとしては、右手親指の腹と人差し指の内側でクラブを挟むように握ればいいでしょう。
写真⑧/右手親指と人差し指との間を開かないように注意。写真⑧/右手親指と人差し指との間を開かないように注意。
 右手親指は、シャフトの中央線よりもやや左側に置き、グリップをしっかり抑えます。その際、右手親指と人差し指の付け根にも「Ⅴの字」ができますので、その「Vの字」が左手の「Vの字」と同様、右肩を指していることを確認してください(写真⑨)。
写真⑨/右手親指と人差し指の付け根の「Vの字」が右肩を指していることが大事。写真⑨/右手親指と人差し指の付け根の「Vの字」が右肩を指していることが大事。
 そして、両手を内側に絞るようにグリップを握ります。

 しかし、ここで気をつけなければいけないのは、力んだり、必要以上に強く絞り込んだりしないことです。強く握りすぎてしまうと、体が硬直して全体の動きも悪くなります。無駄な力が入らず、リラックスして握ることがスムーズなスイングにもつながっていきます。

 実際、アマチュアゴルファーたちがスムーズにスイングできない理由のひとつとして、必要以上に強くグリップを握ってしまうことが挙げられます。そうすると、体全体のエネルギーがボールにしっかりと伝わらず、クラブのスイングスピードまで落ちてしまいます。適度な力加減でグリップを握ることを必ず意識してください。
(つづく)

  ハン・ヨンヒ(韓然熙)
1960年2月1日生まれ。1980年5月からゴルフをはじめ、1988年5月にKPGA(韓国プロゴルフ協会)プロテストに合格。同年からツアー生活を送るも、腰のケガなどもあって1995年、ツアー生活に終止符を打ち、指導者に転身。済州(チェジュ)観光大学、済州高等学校、ピボン中学・高校のゴルフ部監督を歴任し、2003年から2011年までKGAの国家代表総監督を務める。その間、KLPGA(韓国女子ゴルフ協会)指導者賞、KGA指導者賞を受賞し、2011年には体育勲章である「猛虎章」を授与された。

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