三笘薫とソン・フンミン「日韓7番対決」はトッテナムに軍配 悔やまれる「最後の選択」 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

 アディショナルタイムは6分。攻勢はブライトンで、三笘にはいい形で2度ボールが回ってきた。95分のシーンは対峙するポーロを前に、切り返しの段で足を滑らせてしまう。直後に訪れた2度目のシーンでは、前方にスペースがあったにもかかわらず縦勝負を断念。中央にボールを戻した。その強引ではない、ある意味で三笘らしいプレーに若干の物足りなさを覚えていた時だった。三笘とピッチの対角で構えるソン・フンミンにボールが渡った。

 リシャルリソン(ブラジル代表)からパスを受けたソン・フンミンは、トップスピードに乗ると最深部に進出。左足でマイナスの折り返しを送ると、ファーサイドでブレナン・ジョンソン(ウェールズ代表)がこれに反応。決勝ゴールを叩き込んだ。

 決定的なアシストを決めたソン・フンミンと、そのおよそ20秒前に、縦勝負を避けた三笘。まさに最終盤の攻防で、両者の明暗はハッキリと分かれた。三笘が縦勝負を決めていれば、少なくとも逆転弾を決められることはなかったのではないか。

 この結果、ブライトンは9位に後退。スパーズは暫定ながら4位に上昇。CL圏内に順位を上げた。三笘の最後選択が悔やまれる一戦だった。

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プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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