ネイマールに早くも大ブーイング サウジよりセレソン優先、監督との確執説、故郷のクラブ買収の噂... (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

【サントスFC買収の噂も】

 ネイマールのアル・ヒラルでのパフォーマンスは、出場試合数やゴール、アシスト、パスの数、すべてにおいて低調だ。サントス、バルセロナ、パリ・サンジェルマンでのスタート時期よりも大きく劣る。チームは2位につけているが、それは決してネイマールのおかげではない。今シーズン、ゼニトから移籍してきたブラジルのマルコムをはじめとしたチームメイトが多くのゴールを決めているからだし、これまでの対戦相手も、決して強いチームはない。

 デビュー戦でゴールを挙げると、ほぼ毎試合得点を決め、すでに10ゴール以上をインテル・マイアミに捧げているメッシとは大きな差ができてしまった。

 ここにきて、こんな噂も流れている。ネイマールがサウジアラビアに来た真の目的はサントスFCの買収で、アル・ヒラルが払う日給40万ドル(約6000万円)と言われるとてつもない報酬で、サントスのオーナーになろうとしているというのだ。

 サントスはネイマールの古巣であり、サッカーの王様ペレだけでなく、ロビーニョ、ロドリゴなど、多くの才能を世に送り出した名門である。ネイマールと彼の父親は、選手としてのキャリアがあと数年で終わることを意識して、ピッチの外での将来設計をすでに練っているのかもしれない。

 ネイマールが現在サウジアラビアで得ている超高額年俸を考えれば現実的なプランだし、前例がないわけではない。ネイマールの憧れだったロナウドは2つのクラブを所有している。 スペインのバリャドリードとブラジルのクルゼイロで、クルゼイロは、ロナウド自身がキャリアをスタートさせたクラブだった。

 ネイマールの周辺は、相変わらずプレー以外のニュースにこと欠かない。彼は相変わらず台風の目。周囲を巻き込み、騒動を起こし続けている。


 

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