鎌田大地につけられた愛情溢れるニックネーム 初ゴールはネドベドを彷彿 (3ページ目)

  • フランチェスコ・ピエトレッラ●文 text by Francesco Pietrella
  • 利根川晶子●訳 translation by Tonegawa Akiko

 また、オリンピコの記者席では、すでにあちこちからこんな声が聞こえてくる。

「鎌田は今後、ラツィオに何年も残りプレーするだけの力を持っている。新たな環境にもうまく順応していて、少なくとも5、6ゴールは決められるだろう。ラツィオの新たな天恵となるかもしれない」

 ディフェンディングチャンピオン、ナポリのホームで鎌田は輝いた。「ディエゴ・マラドーナ」の名を冠されたピッチで、彼は恐れることもなく、聡明さと冷静さで難しい試合を乗りきった。

  そんな彼のラツィオでのチャンピオンズリーグデビュー戦は9月19日。対戦相手は奇しくもかつてラツィオで活躍したディエゴ・シメオネ率いるアトレティコ・マドリードだ。シメオネは2000年にリーグ優勝した時のメンバーで、いまだサポーターから愛されている。鎌田はこの試合もスタメンスタートすると思われる。

 だが、その前にはリーグ再開直後のユベントス戦がある。この試合は"サッリズム"を彼が本当にものにしたかどうかを知るための、2度目のテストとなるだろう。まさに「Daje 'ci?(ダイエ・チ)」だ。
 

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