久保建英は救世主になれるか レアル・ソシエダは主力2人の離脱でいきなり苦境 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 昨シーズン、奏功した4-4-2中盤ダイヤモンドの継続は難しいかもしれない。たとえダビド・シルバの代役としてファンタジスタ、イスコ(無所属)を獲得できたとしても、同じ水準でのプレーは望めないだろう。

 だからこそ、開幕ダッシュには久保の力が必要になる。

 昨シーズンも、ダビド・シルバが不在だったり、あるいはセルロートがスランプだったゲームで躍動したのは久保だった。どの布陣、ポジションであれ、攻撃を牽引できる。自ら仕掛けられるし、攻撃の起点にもなれて、その存在だけで相手と駆け引きができる。単純にコントロール&キックの質は極まってきているだけに、相手守備陣には脅威だろう。

 はたして、久保は救世主になれるのか。

 ラ・レアルは、月末にレバークーゼンとテストマッチを予定。8月には北米ツアーを行なう。アトレティコ・マドリード、ベティスと戦った後、13日には本拠地でラ・リーガ開幕戦、ジローナ戦に挑む。

プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。

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