マンチェスター・シティからは最多の5人 決勝直前、今季のCLベストイレブンを独自選定した (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Reuters/AFLO

【噛み合ってないのに1試合1得点】

 なお真ん中のMFの次点はヨシュア・キミッヒ(バイエルン)とロドリ(マンチェスター・シティ)となる。

 FWは2人。ひとり目は今季ドルトムントからマンチェスター・シティに移籍してきたアーリング・ハーランドだ。CL準決勝までの12試合で12ゴールは、2位のモハメド・サラー(リバプール)に4ゴールもの差をつけ単独トップに立っている。プレミアリーグでは35試合で36ゴールをマークしているので、CL決勝で不発に終わっても、両方併せて48試合で48得点となる。試合数と同じだけ点を入れるストライカーをベスト11から外すわけにはいかない。

 ただ、CLで大車輪の活躍だったかと言えば、必ずしもそうではない。100%周囲と噛み合っていたわけでもないのに、毎試合1点とってしまった。そこに恐ろしさを感じる。

 ふたり目はラウタロ・マルティネス(インテル)。得点こそ3ゴールと少ないが、出場時間は選手交代5人制の時代にしては長い。ベンチから頼りにされていることが一目瞭然となる。

 今季はシーズンの間にカタールW杯が開催された。CLで言えばグループリーグと決勝トーナメントの間になるが、ラウタロを見ていると、W杯後、ひと皮剥けた印象を抱く。ミラノダービーとなった準決勝では勝利の立役者となった。アルゼンチン代表FWとしての出場時間はけっして多いほうではなかったが、そこで世界一に輝いたことで、すっかり波に乗ったという感じなのだ。

 W杯でアルゼンチン代表FWとしてラウタロ以上に活躍したマンチェスター・シティの控えFWフリアン・アルバレスに勢いで勝る。その差は決勝戦に影響するか。目を凝らしたい。

 FWの次点はリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)とした。

ベストイレブンは以下のとおり。

GK            ディオゴ・コスタ
           
DF ディ・ロレンツォ   ストーンズ  ディアス   カマビンガ 

MF          バルベルデ  デ・ブライネ 
 
 ベルナルド・シウバ                ヴィニシウス
 
FW          ハーランド  マルティネス

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プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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