三笘薫そっくりのプレーぶり かつてイングランドに日本のサッカーファンをうならせた左ウイングがいた (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AFLO

【クライフ時代の名ウイング】

 リバプール時代より、2000-01シーズンのCLで準決勝まで進んだリーズ時代のほうが魅力的に映った。CFを務めた同じオーストラリア人のマーク・ビドゥカとともにチームを牽引。まさしく快進撃の立役者となった。

 キープ力、さらには精度の高いキックに優れた左ウイングで、リーズ、オーストラリア代表で背負った10番がよく似合う、中盤的なセンスも兼ね備えた左ウイングだった。

【14位】ロブ・レンセンブリンク(オランダ)=左利き

 1974年西ドイツW杯と1978年アルゼンチンW杯で活躍したオランダ代表選手だが、現役生活を長く送ったクラブはアヤックスやフェイエノールトではなく、隣国ベルギーのアンデルレヒトだったという異色選手。均整の取れた優男タイプである。プレーぶりもスマートで、パッと見、ヨハン・クライフに似ていなくもない。年齢は両者同じだ。

 クライフが参加しなかった1978年アルゼンチン大会では中心選手として活躍。決勝戦を前にレンセンブリンクは左ウイングながら、ペルーのテオフィロ・クビジャスと並び5得点を挙げ、得点王争いのトップに立っていた。

 開催国アルゼンチンと対戦したその決勝戦でも、1-1で迎えた後半終了間際という土壇場で、ポストに当てるシュートを放っている。それが入っていれば優勝はオランダで、得点王もレンセンブリンクの頭上に輝いていた。だが、優勝を飾ったのは延長戦で2ゴールを挙げたアルゼンチン。得点王の座も、決勝戦で2ゴールを挙げ、合計6ゴールとしたアルゼンチンの10番、マリオ・ケンペスにさらわれた。

【13位】キリ・ゴンサレス(アルゼンチン)=左利き

 1999-2000シーズンと2000-01シーズン、バレンシアの一員としてCL決勝に2年連続で出場した。監督のエクトール・クーペルが採用した布陣は中盤フラット型の4-4-2で、キリ・ゴンサレスはその左サイドハーフとして活躍した。右のガイカス・メンディエタとともに織りなすサイド攻撃こそがチーム最大の売りだった。

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