CL優勝はマンチェスター・シティかレアル・マドリードかバイエルンか 決勝までの組み合わせ決定で、識者3人が大予想 (2ページ目)

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【ハーランドを加えたシティが遂に行くか】

西部謙司(サッカーライター)

◎本命=マンチェスター・シティ 
○対抗=バイエルン 
△穴=ナポリ

 準々決勝のマンチェスター・シティ対バイエルンは、優勝候補同士の対決。これに勝ったほうが優勝に近づくと考えられるが、レアル・マドリード、チェルシーも難敵なので予断を許さない。

 反対側の山はダークホースだらけ。ミラン、ナポリ、ベンフィカ、インテルはいずれも優勝候補と呼ぶには力不足かもしれないが、勢いに乗れば面白い。

 今季のCLには絶対的な優勝候補がいない。実力的にはわずかにシティ、バイエルンが抜きんでているが、昨季のように奇跡的逆転の連発でレアル・マドリーが勝ち抜ける可能性も否定できないし、ナポリやベンフィカが何かを起こすかもしれない。それでもシティを本命に推すのは、ハーランドがいるから。

 グアルディオラ監督はバルセロナ時代に2回CLで優勝しているが、それ以降はバイエルンでもシティでもあと一歩届かなかった。実力的には優勝していてもおかしくないのに優勝できない。それだけCLは僅差勝負であり運にも左右されるところが大きいからだろう。

 今季、シティはハーランドを獲得した。それによってチームの機能性は一部損なわれている。昨季のシティはエースストライカーのいないチームだったが、そのぶんグアルディオラ監督らしいパスワークと流動性が際立ち、ある意味完璧で機械のような仕上がりをみせていた。

 それをあえて壊してもハーランドを加えたのは、圧倒的な得点力に期待したのだと思う。あえて完璧なチームを壊しても個を優先し、限界突破のためのほんのわずかの差を作り出せる能力に賭けたのだろう。英断は今のところ吉と出ている。

 ナポリは屈強なクビチャ・クバラツケリア、ヴィクター・オシムヘン、イルビング・ロサーノの快足FWトリオが強烈。熱狂的なファンの後ろ盾もあって勢いに乗りそう。ベンフィカはテクニカルで、ミラン、インテルもしぶとさがあるが、得体の知れなさと潜在的爆発力から言って、このなかで優勝を期待できるのはナポリではないか。

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