三笘薫にプレミリーグのレジェンドたちも賛辞の嵐。「ハーランドよりコストパフォーマンスがいい」「彼のプレーを観るのが大好き」 (3ページ目)

【世界最高のリーグでワクワクする活躍】

　現地時間１月31日23時に閉まる今冬のマーケットで、アーセナルへの移籍が実現し、三笘が冨安健洋の同僚になるかどうかはわからない。個人的には、ブライトンという素敵なビーチタウンに、もう少しとどまったほうがいいとも思う。このクラブは現在のプレミアリーグで数少ない英国人オーナーのもと、地に足のついた独自の哲学で見事に運営されている。

　だからグレアム・ポッターという気鋭の指揮官をチェルシーに引き抜かれても、ロベルト・デ・ゼルビという新時代のカルチョの旗手を招いて、魅力的なチームを維持している。そして前任者と異なり、三笘を攻撃的なポジションに固定したデ・ゼルビこそ、彼の特長を最大限に引き出し、覚醒に導いた指揮官なのだ。

　ついに世界最高の国内リーグで、私たちの同胞のアタッカーが主役級の活躍を見せるようになった。フットボールファンとして、これほどワクワクすることはない。

【筆者プロフィール】
井川洋一（いがわ・よういち）
スポーツライター、編集者、翻訳者、コーディネーター。学生時代にニューヨークで写真を学び、現地の情報誌でキャリアを歩み始める。帰国後、『サッカーダイジェスト』で記者兼編集者を務める間に英『PA Sport』通信から誘われ、香港へ転職。『UEFA.com日本語版』の編集責任者を7年間務めた。欧州や南米、アフリカなど世界中に幅広いネットワークを持ち、現在は様々なメディアに寄稿する。1978年、福岡県生まれ。