日本代表メンバー発表を前に菅原由勢が明かす切実な想い。「人生で一番難しい時期だった」 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by REX/AFLO

 負傷箇所やフィジカルのコンディションについて、本人はもう問題を感じていないだけに、フラストレーションが溜まり、代表とW杯への思いが募る。

「代表はいつだろうと大きなものなので、自分のパフォーマンスを信じて、残された時間のなかで、限られた時間で(アピールしたい)っていうのはありますけど。自分が何ができるかというのを、まずは自分たちのチームに見せ続けていくというのが一番大事だと思う。ここまでの過程はかなりうまくいっているので、ここからだと思いますね。時間もあるようで、もうないので」

 滑り込みでのカタール行きを信じて、AZで日々を積み重ねるだけだ。

 6月のキリン杯を見る限り、菅原のプレーする右サイドバックのメンバー入りの可能性はゼロではないだろう。酒井宏樹が不動の一番手ではあっても、二番手としては山根視来もいるが、左の長友佑都を回すなど、森保監督も苦慮している感がある。菅原の場合、AZでは中盤起用もあれば、3トップの右のフォワードとしても起用されることもあり、その多機能性は大きな魅力になっている。本人も「左でもどこでも」と意欲を隠さない。

 最後からの2番目のチャンス、6月のキリン杯は逃したが、大会直前のカナダとの試合を除き最後の代表活動(9月23日・アメリカ戦、27日・エクアドル戦)は、隣国のドイツで行なわれる。事実上、最後のチャンスと言っていいだろう。果たして菅原はそれをつかむことができるだろうか。

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