板倉滉の守備力にドイツ人は心を掴まれた。先輩・吉田麻也も「素質は十分。自分の背筋も伸びる」 (3ページ目)

  • 鈴木智貴●取材・文 text by Suzuki Toshiki
  • photo by AFLO

後半はボランチでもプレー

 そして板倉にとっても、ともに日の丸を背負う盟友との一戦は格別だったようだ。

「日本人が相手にいるとやっぱり燃えますし、『絶対に負けたくない』っていう気持ちでやっていました。センターバックとセンターバックなんで、ちょっと距離はありますけど(笑)、でもこうやってブンデスの舞台で戦えることはうれしいことだし、これからも日本人との試合はあると思うので楽しみにしています。

(吉田は)すでにチームのなかでリーダーシップを発揮している選手だと思いますし、それこそ開幕戦でキャプテンマークを巻いて出ているわけですから。それを日本人がドイツ1部で、このビッグクラブですることがどれだけ難しいか。簡単じゃないことは僕もわかっているつもりなので。

 それを加入して1カ月でできているところはすごいなと思いますし、麻也君の今までの経験が活かされていると思う。もちろん、どうにか勝ちたかったって思いもありますけど、今日は勝ち点1を麻也君と分け合ったってことで。引き続きお互い頑張っていければなと思います」

 後半43分のCBマーヴィン・フリードリヒ投入にともない、板倉はポジションを一列上げてボランチを務めた。各ポジションにレギュラークラスをふたり以上揃えるボルシアMGにおいて「安泰」の二文字はないが、こういったポリバレントな部分も板倉の強みだ。

 次節は混沌が続くヘルタ・ベルリンとの一戦。周囲の信頼をさらに勝ち取るためにも、無失点で抑えることに注力したい。

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