南野拓実vs冨安健洋はマッチアップか。リバプールvsアーセナルの上位決戦で両者にリーグ初ゴールの期待 (2ページ目)
というのも、今季のアーセナルには優れたセットプレー専門のコーチがおり、その成果が目に見えて現れているからだ。ここまで、止まったボールから導かれたゴールは、リーグ最多タイの6点。セットプレーからであれば、ヘディングの強いDF陣の得点機会も増える。これまでのところ、冨安は囮の動きを担うことが多いように見えるが、じきにその長身からヘディングでネットを揺らすシーンが訪れても不思議ではない。
ただしこの一戦はDFの彼にとって、本当の意味での試練となる。トップ4との初対戦となるばかりか、現在のリバプールはリーグ最多の31得点と、凄まじい攻撃力を誇っているのだ(アーセナルは13得点)。
そんなレッズ(リバプールの愛称)の前線で、南野が起用される可能性も高まっている。しかも左サイドで冨安と対峙するかもしれない。
リバプールの左ウイングのレギュラー、サディオ・マネがセネガル代表として出場したW杯予選のトーゴ戦(11月11日)の前半に負傷交代。同代表のアリュー・シセ監督は「大事を取って交代させただけだ。シリアスなものではない」と後に説明したが、続くコンゴ戦は欠場させている。直近の現地情報では、リバプールの練習に参加したと報じられているが、万全の状態でなければ、先発を外れるかもしれない。
またセンターフォワードのロベルト・フィルミーノは、11月3日のアトレティコ・マドリード戦でハムストリングを痛め、12月中旬までは復帰できない見通し。エースのモハメド・サラーが右、ディオゴ・ジョタが中央に入れば、左には適性を考慮しても、ディボック・オリギより南野が選ばれそうな気がする。
この26歳の日本代表アタッカーは、今季のリーグ戦は2度途中出場しただけだが、リーグカップには2戦ともフル出場し、どちらの試合でもゴールを挙げている。10月27日のプレストン戦のあとには、ユルゲン・クロップ監督が南野についてこう語っている。
「タキ(南野の愛称)はハイクオリティだ。彼の問題は......、いや実のところ問題はなく、同じポジションの選手たちがよい状態を保っているだけだ。まったくもって、タキはすばらしい。この試合で、もっとも危険な選手だったし、その証拠にゴールを決めてくれたね」
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