中井卓大の将来性に現地紙も高評価。レアルの「工場」は男を育てる

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

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レアル・マドリード王者の品格11

 2019-20シーズン、レアル・マドリードのBチームであるカスティージャは、アルフレッド・ディ・ステファノ・スタジアムを本拠地として、2部B(実質3部)リーグを戦っている。第28節終了現在で7位。前半戦は下位に低迷していたが、直近の10試合は4勝5分け1敗とやや巻き返し、昇格プレーオフ圏内の4位に勝ち点5差まで縮めた。コロナウイルス感染拡大の影響でリーグ戦が中断される前の一戦では、ブラジルU―23代表MFレイニエル・ジェズス・カルヴァーリョがデビューを飾り、いきなり2得点して4-0の快勝に貢献している。

レアル・マドリードの下部組織フベニル(ユース)Cに所属する中井卓大レアル・マドリードの下部組織フベニル(ユース)Cに所属する中井卓大 カスティージャを率いる監督は、レアル・マドリードの象徴とも言えるラウル・ゴンサレスだ。

 ラウルはアトレティコ・マドリードの下部組織で育っているが、15歳の時にチームが消滅したことで、レアル・マドリードに新天地を求めた。ユース年代では2シーズン連続、下部組織の得点記録を塗り替えている。そして1994-95シーズン、レアル・マドリードC(マドリードの3軍、2015年に消滅)で5得点と暴れ、さらに飛び級でトップデビュー。以来、クラブの英雄となったことは周知の通りだ。

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