プレミアリーグの3名将「ペップ、モウリーニョ、コンテ」の現地評価は?

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 開幕から約2ヶ月が経過したプレミアリーグ。「1992年のリーグ創設以来、優勝予想がもっとも難しい」とされる今シーズンで、英国民が熱視線を注いでいるのが、ジョゼップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ)、ジョゼ・モウリーニョ(マンチェスター・ユナイテッド)、アントニオ・コンテ(チェルシー)の3人の指揮官である。実績、名声とも十分な稀代の名将たちは、新天地でいかなるスタートを切ったのか――。ここまでの歩みを振り返りたい。

ジョゼ・モウリーニョ(左)とジョゼップ・グアルディオラ(右)ジョゼ・モウリーニョ(左)とジョゼップ・グアルディオラ(右) もっとも順調に滑り出したのは、マンチェスター・Cの「ペップ」ことグアルディオラ監督だろう。実質的なオーナーを務めるアブダビ系王族の強い希望で新監督に就任すると、開幕7戦を6勝1敗で乗り切り首位に浮上。バルセロナ時代やバイエルン・ミュンヘン時代と同じようにポゼッションサッカーをマンチェスター・Cでも実践し、チームを自身のカラーに染め始めている。

 実際にフィールドを見ても、グアルディオラの考えが色濃く出ている。特徴的なのが、ポゼッション時における「サイドバック(SB)の動き方」だ。SBのパブロ・サバレタとガエル・クリシーが前方へと押し上げ、サイドから中央にポジションを移動。フォーメーションは、2-3-4-1へと様変わりする。ここに、インサイドハーフのケビン・デ・ブライネとダビド・シルバ、両サイドMFのラヒーム・スターリングとノリートが有機的に絡むことで、厚みのあるポゼッションが可能になった。第4節のマンチェスター・ダービーでは、このアタックで宿敵ユナイテッドを手玉にとった。

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