長谷部誠が振り返るFC東京戦。「ちょっとヘンな感じ」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 フランクフルトにしてみればどちらも完全なミス。ただし2点目は、GKもビルドアップに加わろうという、今季からの試みにトライした中でのミスではあった。

「後ろからつないでいくポゼッションサッカーをやるというのは、キーパーも一緒にやっていこうという意図がある。ああいうミスが起こるという意味ではもう少しセイフティにやっても良かったのかなと思いますけど、ただそれにチャレンジするというのは今の段階では必要かなと思います」と、長谷部はポジティブに捉えていた。

試合はその後、フランクフルトが前半終了間際に1点、後半に2点を奪って逆転に成功。何とかホームの面目を保った。

 長谷部はブンデスとJリーグの違いについて、「1試合やっただけで一概には言えない」としながら、FC東京について「組織だってやっているというか、コンセプトを持ってやっているなというのは感じた。奪ってからのカウンターも、前に起点の選手がいて、2列目から走ってくる選手がいてという、その辺はしっかりとコンセプトがあるな、と感じた」と、評価した。

 だが、そんな話をしながらも、「まあ、ちょっとヘンな感じはします。正直やりにくかった部分はあります」と、笑みを浮かべた。長谷部にとっても、めったにない経験だったからだろう。

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