マンU年内最終戦。香川真司、2013年の「自分」と「チーム」を語る

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by GettyImages

 マンチェスター・ユナイテッドにとって2013年の最終戦であり、リーグ前半戦の最後の試合でもあったノリッジ戦。マンUは1-0で辛勝し、モイーズ監督就任後、初のリーグ戦4連勝となった。

 だが試合は内容に乏しかった。虎の子の1点は、後半途中から入ったFWウェルベックが、FWエルナンデスとのパス交換の末にたまたまラッキーな場所へこぼれたボールを押し込んだもの。シュート数はノリッジの15に対してマンUは7。ただそのうちオンターゲット(枠内)のシュートとなると4対3と僅差になる。数少ないチャンスをモノにしたマンUの地力が勝ったとも言えるが、全体的にはふがいなさが試合を支配した。

ノリッジ戦に先発、後半24分までプレイした香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)ノリッジ戦に先発、後半24分までプレイした香川真司(マンチェスター・ユナイテッド) 試合後、ロッカールームから出て来た香川真司は、苦笑いをたたえながら我々のほうに近寄ってきた。心境がダイレクトにわかるような表情をしていることも、彼の側からこちらに歩み寄ってくることも、最近ではなかなか珍しい。

 香川はまず試合を振り返った。

「チームとしては勝てて何よりです。前半は苦労しましたけど、連戦だったし、そういう意味では良かったと思います」

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