【フランス】ドメネク前監督が暴露したフランス代表の内幕 (4ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper
  • 森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 サミル・ナスリについて。「彼はいつも組織の弱い部分をさらけ出す。痛みを和らげるのではなく、傷に塩を塗るような男だ。プレイメーカーとしての彼には、ものごとがきちんと見えていない。......彼のプレイの質がよくないために、バランスが著しく悪くなる」

 ウィリアム・ギャラスについて。「絶対にリーダーになれないタイプだ。......彼の態度に耐えられる者はいない」。ドメネクが日曜日のトレーニングを休みにしなかったとき、ギャラスはワールドカップ予選の試合でわざとひどいプレイをすると脅したという。

 フローラン・マルダについて。「栄光が彼を思い上がらせた」

 ハテム・ベン・アルファについて、ドメネクはあるベテラン選手の言葉を引用している。「殴ってやる。ためらうことはない」

 アネルカのチェルシーでのプレイについて。「奇妙な印象だ。何もしていないのに、彼には特別なオーラがある。カントナを思い出す」。ベンゼマの勘の悪い話し方は「若いアネルカ」のようだと、ドメネクは書いている。

 フランスで最も優秀な選手であるフランク・リベリーは、左サイドしかやりたがらないナルシシストとしてこの本に何度も登場する。ティエリ・アンリまでが、2010年ワールドカップのある試合で途中出場したときにウォームアップもしなかったと書かれている。

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