哀れ「正体不明のファン」にされてしまった「アイルランドの英雄」

  • 藤井重隆●文 text by Fujii Shigetaka

 過去、日韓W杯にも出場しプレミアリーグでも活躍したアイルランド代表主将のロビー・キーン。現在はアメリカのMLS、LAギャラクシーに所属し、昨シーズンは16得点でリーグ4位のゴール数を挙げるなど、MLS杯優勝に貢献。現在FIFAランキング28位のアイルランド代表でも54得点で歴代首位の得点数を誇り、出場数でもあと4試合で最多に並ぶなど、自国では英雄的存在だ。

 そのロビー・キーンが、同僚で元イングランド代表のデビッド・ベッカムと共にNBAのLAレイカーズの試合を観戦。キーンもゲストとしてレイカーズの試合に招待され、会場でベッカムと俳優ラッセル・ブランドと並んで、通信社の女性記者に写真を撮られた。だが、その写真の脚注には「サッカー選手デビッド・ベッカムと、俳優ラッセル・ブランドが正体不明のファンとポーズ」と書かれており、アメリカでも人気のベッカムとは対称的に、キーンの認知度の低さが浮き彫りになった。

 ただの「正体不明のファン」にされてしまった「アイルランドの英雄」。奇しくも写真はハロウィン前日の10月30日に撮影され、その影響か、ロビー・キーンは翌日発表された11月14日のギリシャとの親善試合に臨むアイルランド代表から落選してしまった......。

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る