Jリーグ2・3月のベストイレブンを独自選考 「もっともインパクトがある」活躍をした選手たち (3ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko

【高い集中力と決定力を見せたFW】

 FWは神戸の大迫、町田のオ・セフン、広島の大橋祐紀も候補に挙げ、5得点でランキング首位のジュビロ磐田のジャーメイン良は最後まで入れるかどうか悩んだが、より継続してインパクトを与えたG大阪の宇佐美貴史とFC東京の荒木遼太郎のふたりを選出した。

 G大阪の宇佐美はクラブタイ記録となる開幕から3試合連続得点。記録更新となる4試合連続とはならなかったが、序盤の主役のひとりとなった。とりわけ開幕の町田戦で魅せた直接FKは、クラブのレジェンドである遠藤保仁を彷彿とさせる見事なゴールだった。

 FC東京に今季加入した荒木は、チームは15位と振るわないものの、個人では4得点を挙げてランキング2位につける奮闘ぶりだ。開幕のC大阪戦で2ゴールのインパクトを残すと、第2節では広島の堅守をこじ開けて2試合連続得点を記録。ボックス内での高い集中力と決定力を見せつけた。

 第4節のアビスパ福岡戦では1トップに入り、"偽9番"の新境地にチャレンジ。遠藤渓太の抜け出しから荒木がダイレクトで決めた得点は、あまりに鮮やかだった。パリ五輪イヤーで再起を図った期限付き移籍を見事成功させ、2年ぶりにU-23日本代表にも返り咲いた。

プロフィール

  • 篠 幸彦

    篠 幸彦 (しの・ゆきひこ)

    1984年、東京都生まれ。編集プロダクションを経て、実用系出版社に勤務。技術論や対談集、サッカービジネスといった多彩なスポーツ系の書籍編集を担当。2011年よりフリーランスとなり、サッカー専門誌、WEB媒体への寄稿や多数の単行本の構成を担当。著書には『長友佑都の折れないこころ』(ぱる出版)、『100問の"実戦ドリル"でサッカーiQが高まる』『高校サッカーは頭脳が9割』『弱小校のチカラを引き出す』(東邦出版)がある。

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