ステップアップ中の藤田譲瑠チマ。プロサッカー選手としてヴェルディ時代に影響を受けた3人 (2ページ目)

  • 会津泰成●文・写真 text&photo by Aizu Yasunari

【お互いスタメンで対戦したい】

――幼馴染でもある山本理仁(現ガンバ大阪)について教えてください。

「理仁とは、小学校2年生の頃に初めて出会いました。最初は勝手にライバルと思っていましたが、中学で同じチーム(ヴェルディJY)なり、彼は常に自分の先を行くようになりました。理仁がひとつ上の学年の公式戦に出ていた時、自分たちは応援で、まわりの仲間は理仁のプレーを見て『あいつ、まじでうまいよな』と感心して話している横で、自分は適当に話を合わせながら、心の底に悔しさを隠していました(笑)。

 高校生(ヴェルディユース)になってからも、理仁は常に自分よりも先を行って、世代別の日本代表にも選ばれていました。自分が悔しいと感じることさえおこがましいくらい、先を行かれていました。それでも、ヴェルディユースで試合に出られなかった時期も含めて、サッカー選手として生きていくと覚悟を決めていたので挫けることはありませんでした。

 プロになって一緒に戦うようになって、今はオリンピック代表の出場枠を奪い合うライバルなのかな、と思っています」

――山本選手は対戦したい相手、それとも一緒にプレーしたい選手?

「同じチームで一緒にプレーするよりも、対戦したほうが楽しい。世代別代表で一緒に練習する時もバチバチやりますし、でも、テクニックは理仁のほうがあるので、自分はほかの部分で勝てるように頑張っています(笑)。

 昨シーズンのガンバ戦で初めて対戦しましたが、お互い短い時間しか出場できなかったので、今シーズンは、お互いスタメンで出場して対戦したいですね」

――2023シーズンの抱負を聞かせてください。

「F・マリノスではもう一度、挑戦者の気持ちを持ってJリーグ優勝を目指したいですね。昨シーズンは天皇杯やルヴァンカップでは情けない試合をしてしまったので、カップ戦も獲れるように頑張っていきたい。オリンピックの代表入り争いもありますが、まずはA代表の選手に選ばれるためにF・マリノスで結果を出すことが大切だと思います。

 A代表の選手としてオリンピックにも出る選手が多くなればチームも強くなる。そういう選手になれるように頑張っていこうと思います」

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