中村憲剛と佐藤寿人が気になる今季J1チーム。「彼が抜けたのは大きい」「もっと上に行きそう」 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

佐藤 札幌は(興梠)慎三(浦和→)とガブリエル・シャビエル(名古屋→)が入ったので、得点というところが増えていきそうな感じはしますね。ただ、ふたりとも去年は結果を出したわけではないので、新しいチームでどこまで本来の力を発揮できるか。

中村 慎三はミシャのもとでプレーをしているので、スタイルの面では問題ないでしょう。ただ、コンディションをどこまで上げられるかがカギかなと。シャビエルもミシャのサッカーには合いそうな選手。ミシャは攻撃的な選手の力をマックスまで引き出す監督ですから。

佐藤 セレッソは小菊(昭雄)監督の2年目で、どうなるか。(大久保)嘉人は辞めたけど、昨季飛躍の年になった加藤陸次樹もいますし、清武(弘嗣)と乾(貴士)の2枚看板もいますしね。

中村 小菊さんのスタイルをより出しやすいのは、今シーズンからかもしれないね。昨季は途中からだったから、自身のスタイルを前面に出しづらかったのかなとも思えるし。今年、最初から指揮を執るなかで、どういったサッカーを目指していくのか。そこは興味深いところではあります。

佐藤 福岡は去年8位と躍進しましたけど、ルキアン(磐田→)が加わったことで、もっと上に行けそうな可能性もありますよね。

中村 トップハーフ以上は行くんじゃないですかね。長谷部(茂利)さん仕込みのゾーンディフェンスを攻略するのは、どこも苦戦している印象です。昨年、久しぶりに残留できたことで、クラブの機運も高まっているはず。残留して2年目は勝負できますから。

佐藤 ほかのチームで言うと、柏にはドウグラス(神戸→)が入って、清水はその柏から神谷(優太)を獲得して、白崎(凌兵/鹿島アントラーズ→)も戻ってきた。こうやって見ていくと、今年は選手の動きが活発でしたよね。広島を除いて(笑)。

 ただ、心配なのは鳥栖。監督も代わって、選手もだいぶいなくなりましたから。

中村 川井(健太)さんの監督就任は、川井監督の目指すところが金(明輝)監督のやり方とそんなにかけ離れてはいないからこそなのかなと思っています。ただ、去年の主力がほぼいなくなったのは、かなり大変だと思います。

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