今季30年目のJリーグ。各時代で無敵を誇ったチームたちの最強布陣を紹介 (4ページ目)

  • 後藤健生●文 text by Goto Takeo

川崎フロンターレ(2021年)

圧巻の強さを見せた2021年の川崎フロンターレ圧巻の強さを見せた2021年の川崎フロンターレこの記事に関連する写真を見るFW/三笘薫(長谷川竜也)、レアンドロ・ダミアン、家長昭博 
MF/旗手怜央(田中碧)、脇坂泰斗 
MF/ジョアン・シミッチ(橘田健人) 
DF/登里享平、谷口彰悟、ジェジエウ、山根視来 
GK/チョン・ソンリョン 
監督/鬼木達

 2017年に就任した鬼木達監督は、風間八宏前監督が築き上げた小さなスペースを利用してパスをつなぐ独特のスタイルの精度を高め、攻撃のスピードも上げて就任初年度に川崎フロンターレにとって悲願のJ1優勝を成し遂げ、2018年も連覇を飾った。

 2019年には4位と順位を下げたものの、2020年、21年と再び連覇を達成。とくに2021年は28勝8分2敗、勝点92という圧巻の数字を残した。挑戦した3つのカップ戦はいずれもPK戦などで敗退したものの、年間を通じて公式戦で敗れたのは2試合だけだった。

 独特のパスサッカーに加えて、正確なロングボールを使ってのカウンターや、ウインガー三笘薫のドリブルなど攻撃は多彩だった。そして、前線のレアンドロ・ダミアンは23ゴールを決めて得点王に輝くとともに、前線でのプレッシングで守備面でも貢献した。

 川崎は毎年のように主力選手が海外移籍でチームを去っているが、2021年の開幕前にはMFの守田英正、そして同年夏には攻撃の主力だった三笘とMFの田中碧がいずれも海外移籍。さらに秋口には守備的な選手が相次いで負傷で離脱する緊急事態となって得点ペースは多少落ちたものの、それでもほとんど負けなかったのがこのチームの強さだった。

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