チームの命運を左右する4強のキーマン。高校サッカー選手権第100回大会を制するのはどこだ?

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

第100回全国高校サッカー選手権特集

 記念すべき第100回大会を迎えた今年度の全国高校サッカー選手権も、ベスト4が出そろった。

 優勝候補筆頭の青森山田が順当に勝ち上がってきた一方で、前回大会優勝の山梨学院、前々回大会優勝の静岡学園が敗退するなど波乱含みの大会は、2校が初の4強入りを果たしている。

 そこで今大会を振り返り、準決勝、決勝を前にベスト4進出校のなかから注目すべき選手を挙げてみたい。

 まずは、青森山田。過去5大会で優勝2回、準優勝2回と、高校サッカー史に残る驚異的な強さを見せている横綱にとっては、4大会連続のベスト4進出もひとつの通過点にすぎないのだろう。

 注目すべき選手は、もはや言うまでもないだろうが、MF松木玖生である。

 高校1年時から選手権で活躍してきた松木は、すでにFC東京入りが内定し、昨秋は高校生ながらU-22日本代表にも選出された。今大会にはJクラブ内定選手が他にも出場しているが、これまでの実績では明らかに図抜けた存在だ。

 準々決勝までのパフォーマンスには、期待値の高さゆえ、物足りなさがないわけではないが、それでも時折見せる強度の高いプレーは、高校生レベルでは際立っている。

 過去2大会で決勝進出を経験しており、すでに大舞台慣れしている選手だけに、ここからいよいよ本領発揮となるかもしれない。

3年ぶりの頂点を狙う青森山田。そのカギを握るFW名須川真光3年ぶりの頂点を狙う青森山田。そのカギを握るFW名須川真光この記事に関連する写真を見る また、守備を固める相手のゴールをいかにこじ開けるかという点においては、FW名須川真光がカギを握っている。

 松木同様、前回大会を知る名須川は、今大会3試合で2ゴールにとどまってはいるが、最前線でボールを収める強さとスピードは、高いレベルにある。青森山田の4年連続決勝進出、さらには3年ぶりの覇権奪還は、彼の出来次第と言っても過言ではないだろう。

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