理想のミシャ&現実の堀。浦和レッズのアジア制覇は指揮官2人の合作

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝・第1戦の戦いを見るかぎり、浦和レッズが勝つのは難しいのではと考えていた。

 シュート数6対20、ポゼッション率は32.3%対67.7%。スコアは1−1ながら、そのデータが示すように、アル・ヒラルの猛攻にさらされた90分間は第2戦に向けて大いに不安をのぞかせるものだったからだ。

浦和レッズが史上初のホーム全勝で10年ぶりにアジア王者に輝いた浦和レッズが史上初のホーム全勝で10年ぶりにアジア王者に輝いた しかし、今大会で全勝を誇るホームでの浦和は、まさに強者と呼ぶにふさわしい戦いを披露した。第1戦と同様に押し込まれながらも、決定的なチャンスをほとんど与えず、第1戦で奪ったアウェーゴールのアドバンテージを生かしながら相手の焦りを誘い、限られたチャンスを確実にモノにする。酸いも甘いもかみ分けた、したたかな戦いぶりで、10年ぶりとなる2度目のアジアの頂点に立った。

 第2戦に向けて浦和は、守備に明らかな修正を施していた。4−1−4−1の布陣から4−4−1−1、あるいは4−4−2とも言える布陣に変更し、ハイプレスを徹底。ほとんどFWのような位置でボールを追いかけたMF長澤和輝は「(興梠)慎三君と縦関係になりながら、相手のセンターバックとボランチにプレッシャーをかけて、パスの供給源をしっかり制限しようという狙いがあった」と振り返る。

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