日本代表ポジション争いに中村憲剛&佐藤寿人も注目 三笘薫ですらベンチの可能性 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

 そこに対応するにはもっと判断を早くしたり、見るものを増やす必要がある。リバプールに行ってプレミアの試合に出たら、自ずとそういうふうになるんだろうなというのは、彼を見ているとすごく感じます。

── 史上最強といっても差し支えないレベルに向かっている今の日本代表ですが、あえて課題を挙げるとすれば、どういった部分になりますか。

寿人 課題と言うよりも、この状態を継続していくことがテーマになるでしょうね。本当に今は強いチームになっていますけど、それをどれだけ維持できるかどうか。

 あと、現状は親善試合では結果を出せていますけど、公式戦になってどうなるかというところもポイントだと思います。期待感が高まっているなかで、11月からワールドカップ予選が始まって、年明けにはアジアカップが始まることを考えると、その期待にしっかり応えられるかによって、また見られ方も変わってくると思う。

 勝って当たり前という目に周囲はなっていると思うので。なおかつ内容も求められてくるでしょうからね。ハードルが上がっているので、大変だなと思います。

憲剛 長期政権ゆえのマンネリが、このあと出てくるかどうか。メンバー的にはそこまで大きく変更していくことはないと思うんです。もちろん多少の変更はあるでしょうけど、やれる選手が残っていく場所ですから。

 だから、選手間の競争がカギを握ると思います。森保さんがコンセプトを提示して、戦術的にもシステム的にもいろいろ試しながらやっているなかで、引き出しを増やしながら、選手たちがどう入れ替わっていくのか、という部分は興味深いですよ。ただ、今の主力は年齢的にも、3年後もバリバリやれる選手ばかりですからね。

寿人 そうなんですよ。だから下からの突き上げが難しい。

憲剛 パリ五輪世代がどこまで入ってこられるか。突き上げてほしいけど、上の世代の壁はかなり厚い。世代交代は無理やりするものではないし、自分で掴み取るものだと思っています。

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