日本代表ポジション争いに中村憲剛&佐藤寿人も注目 三笘薫ですらベンチの可能性 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

寿人 カナダ戦の浅野はよかったですよね。やっぱりドイツでの経験が大きいと思いますよ。ボーフムは主導権を握れるチームじゃないですけど、そのなかでもボールを収めて、スムーズに前に出ていくプレーをこなせています。

 カウンターからチャンスを作る場面もけっこうあるので、やっぱり所属クラブでの積み上げが代表でも生かされていると思います。スピードというところだけがフォーカスされがちですけど、ボールが収まるよさも生かしながら、しっかりといい判断ができていますね。

 あと、Jリーグ勢だと毎熊(晟矢/セレッソ大阪)と伊藤敦樹(浦和レッズ)ですね。今の代表チームは日常がヨーロッパにあるんですけど、Jリーグでプレーしている選手たちがチャンスを得るだけじゃなくて、しっかりとパフォーマンスを発揮できていた。彼ら自身もまた次のチャンスが出てくると思うので、そこは非常によかったかなと思います。

憲剛 ずっと呼ばれている選手たちのパフォーマンスが落ちてないっていうのは、すばらしいと思いますね。だから今は、新たな選手が代表に入ること自体、相当難しくなっている。

 しかも、ワールドカップ予選から登録メンバーが23人に戻るから、なおさら厳しくなる。ただそれでも、森保監督は新戦力を数名ですが入れているんですよね。毎熊や伊藤敦樹もそうだし、中村敬斗(スタッド・ランス)もそう。

 新戦力じゃないけど、浅野もカナダ戦のパフォーマンスはよかったし、久しぶりに復帰した南野拓実(モナコ)も。寿人が言ったように、所属クラブで試合に出続けることはやっぱりすごく大事なんだなって、南野のプレーを見てあらためて感じましたね。

── 序列があるとはいえ、門戸は開放されていると。

憲剛 コアな部分は残しつつ、新規で入ってくる選手たちがどこまでコアメンバーに迫れるか。ただ、1年目の新監督だったら横一線でのスタートになるから、誰が出てくるかは試合にならないと読めないところもあるんですけど、森保さんは5年目なので、ある程度は読めてくる。

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