谷口彰悟32歳、代表チーム最年長でもチャレンジャー「ガムシャラに、年齢にあらがっていきたい」 (2ページ目)

  • text by Harada Daisuke

 また、相手の特徴を把握し、活かすこともセンターバック間では重要になる。マチは左利きで、190cmと高さもある。その特徴を活かしてもらいつつも、試合では協力かつ補完し合って守っていく必要がある。そのためのライン設定やお互いの距離感は、経験のある自分がリードしなければならないと考えていた。

 そのトルコ戦は3点のリードを奪うところまでは、DF陣としてもいい流れを作れていた。しかし、その後はさらに得点を奪いにいくのか、それとも水を漏らさないように守備を強固にするのかという判断が、中途半端になり、結果的にどっちつかずの展開になってしまった。

 セットプレーの流れから前半終了間際に失点した結果も含め、センターバック間だけでなく、チーム全体の意思疎通を図らなければならなかったと、ゲームコントロールを担うひとりとして反省した。

 その判断は、10月の活動でも自分のなかに課題として残っている。

 10月13日のカナダ戦では3-0で試合を折り返した。後半開始からトミ(冨安健洋)に代わって途中出場することになり、ハーフタイムには、ロッカールームでライン設定やボールへのアプローチのやり方についても続けていくことを確認した。

 そのため、ピッチ内で混乱することはなかったが、時間が経つにつれて途中交代でフレッシュな選手が入ってきたことも重なり、チームとしての意図や感覚が変化していった。それがトルコ戦同様、攻守での中途半端さにつながり、試合終了間際の失点に至ってしまった。

 トルコ戦の2失点同様、カナダ戦の試合終了間際に喫した1失点は、チームとしての課題であり、自分自身ももどかしさが募る結果だった。

 コロナ禍以降、サッカーはメンバー交代が5人まで可能になった。また、フレンドリーマッチでは5人以上が交代可能なレギュレーションで行なわれる機会も多い。

 後半になると、自分たちも相手チームも目まぐるしく選手が入れ替わるため、戦況は今まで以上に慌ただしくなり、状況は読みにくくなる。

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