U-17日本代表「アジア絶対王者」の底力!「スター軍団」が難敵を撃破 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 結局、日本は高岡が決めた虎の子の1点を守りきり、初戦を勝利。悪い流れのなかでもチームを鼓舞し続けた小杉は、「勝ち点3を取ることがグループステージ突破につながると思うので、そこはかなり大きい」と言い、こう続ける。

「後半はしっかりとみんなでボールを持ち運びながら、いい形を作れていたし、特に自分のサイドからはかなりクロスボールも上がり、サイド攻撃の強みも出せた。難しい試合だったけれど、最後まで粘り強く全員で戦えたところが勝てた要因かなと思う」

 この試合、日本はかなり苦しんだ。前半の内容を見れば、引き分けで御の字。負けていても不思議のない試合だったのかもしれない。

 しかし、ポーランド自慢の攻撃力を封じ、「(失点を)ゼロに抑えたのは、かなり褒められること」と森山監督。相手のペースで進みかけた試合を、どうにか持ちこたえ、こちらに流れを引き戻したことが最終的な勝利につながった。

 今大会が、U-17ワールドカップ3度目の挑戦となる指揮官は言う。

「みんながエネルギーを持って、サブの選手もスタッフを含めて、最後まで戦ってくれていた。その思いが最後、高岡のゴールにつながったかなと思う」

 初戦ゆえの緊張感も見せた。若さゆえの拙さも見せた。

 しかしだからこそ、それを乗り越えて手にした勝ち点3には価値がある。頼もしきアジア王者の、世界挑戦が始まった。

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