平河悠はU-22代表選出に驚き「パスポートを初めて作った」対峙したアーセナルの10番にも「誰がすごいとかわからない」 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

── もうパリオリンピック出場は現実的な目標になっていますか。

「そのメンバーに食い込んでいくのもそうですけど、食い込んだ時に試合に出て活躍するまでが代表に選ばれる意味だと思うので、そのためにも今のままじゃダメだと思うし、もっと実力と自信をつけていきたいなと思います」

── 11月には国内(IAIスタジアム日本平)でアルゼンチンU-22代表との試合があります。身近な人たちにも代表でプレーする姿を見てもらえるチャンスでは?

「サポーターも含めて、かなり多くの町田の人たちが応援してくださっているので、自分が代表で活躍することは、その人たちへの恩返しになると思っています。それによって町田にはこういう選手がいるんだって、より注目が集まると思うし、そういった意味でも代表で結果を残して名前を広めたいなって思います」

── パリオリンピック以降も含めて、今後のサッカー人生における目標は?

「とにかく今年はふたケタ(のゴールを)獲るというのが最初の目標だったので、最後までそこを目指す。そして将来的には、ここまで来たからにはA代表に入って活躍するのが、自分のサッカー人生においての目標なのかなって思います」

── 昨年のワールドカップは見ていましたか。

「見ていました。やっぱり、ああいう舞台に立てる人は限られているし、テレビで見ているすごい人たちでも(登録メンバーから)落選してしまう難しさがあると思うので、まずはそこに食い込んでいける実力を自分はつけたい。サッカーはそれだけの実力があれば楽しめると思うので、もっとうまくなりたいなって本当に思います」

── "テレビで見るすごい人たち"から影響を受けたプレーはありますか。

「最近は、三笘(薫)選手のドリブルですね。ボールの持ち方もそうですし、すごい要素ばかりなので、そこは参考にしています」

── 年代別代表に選ばれたことで、A代表に対する意識も変わりましたか。

「今のU-22代表の人たちがA代表の(中心となる)年齢になった時、自分がA代表に入るためには自分たちの同年代に負けないようにすることも、必要なことなのかなと思っています」

<了>


【profile】
平河悠(ひらかわ・ゆう)
2001年1月3日生まれ、佐賀県鹿島市出身。佐賀東高3年時に出場したインターハイでのプレーをきっかけに卒業後は山梨学院大に進学。東京都1部リーグで3年連続得点王に輝く。在学中にFC町田ゼルビアの特別指定選手となり、2021年12月のアルビレックス新潟戦でJリーグデビュー。昨年はU23アジアカップ予選に出場するU-22日本代表メンバーに選ばれた。ポジション=FW。身長171cm、体重68kg。

プロフィール

  • 浅田真樹

    浅田真樹 (あさだ・まさき)

    フリーライター。1967年生まれ、新潟県出身。サッカーのW杯取材は1994年アメリカ大会以来、2022年カタール大会で8回目。夏季五輪取材は1996年アトランタ大会以来、2020年東京大会で7回目。その他、育成年代の大会でも、U-20W杯は9大会、U-17W杯は8大会を取材している。現在、webスポルティーバをはじめとするウェブサイトの他、スポーツ総合誌、サッカー専門誌などに寄稿している。

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